中国株銘柄紹介(金融業界)

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経済の血液とも呼ばれる事がある金融業界。その国を支える根幹的な企業であり、経済活動に無くてはならない存在の企業でもある事から各国において重要視されている業界でもあります。金融業界が不安定になると、それはたちまち経済活動が不安定になる事から、安定した運営が求められています。

中国の金融機関は、国際的にみても巨大な企業が多くあり、一時期は時価総額が世界トップに位置していた銀行もありました。過去の日本においてもバブル経済時には世界の時価総額トップテンに複数の銀行がランクインしていた時期があった事をみても分かるように、経済が好調な国の金融機関は時価総額が大きくなって、世界経済を牽引する役割を果たすほどになります。

WTO(世界貿易機関)に加入する事によって金融市場を対外的にも開放する必要があり、金融機関の対外開放を進めていますが、まだ規制が多く残っており、中国国有銀行が有利な状況は続いています。

金融機関は国を支える大切な企業だね

お金や経済を回すうえでなくてはならない存在だからね

中国は、豊富な人口と多彩な資源、数多くの企業があり、それらを支える金融機関は国を支える重要な産業であることから、外資の参入には厳しい制限が課せられており、それゆえに巨大な中国の銀行は更に巨大化していく構図となっています。

そんな中国の金融機関についてご紹介していきたいと思います。

目次

銀行業界

経済の要であり、企業の存続に必要な業務を行っている銀行業界。国にとっても必要不欠けるな産業であることから、中国の銀行は国有銀行が多く存在しています。近年では、ネット銀行などが解禁となっており、IT企業大手のテンセントやアリババが親会社になっている民間銀行なども誕生しています。

各銀行には、それぞれ縄張りとする地域があったり、得意とする分野があったりしますが、大手銀行においては全国的に支店を網羅しており、均一なサービスの提供を心掛けています。

中国には、国を代表するメガバンクが4つあり、中国4大銀行とも呼ばれています。

中国工商銀行

中国の銀行の中で最大手の銀行であり、一時期は世界の時価総額トップに君臨した事もある世界的な巨大銀行です。2006年に行われたIPO(新規上場)では、当時の世界最大の株式公開となった。

総資産は国内最大であり、海外事業にも力を入れており、タイのACL銀行やトルコのテクスティル銀行を買収しています。また南アフリカのスタンダード銀行には20%の出資を行ったりと海外進出にも力を入れています。

FSB(金融安定理事会:主要国の金融当局で構成される国際的な金融システムの安定を図る組織)に、グローバルなシステム上において重要な銀行として選出されている。

中国建設銀行

中国の4大銀行の1つで銀行業界2位の銀行。設立当初から政府における建設業界への融資に大きく携わっており、インフラ建設における重要な銀行である。この経緯を継承しており、インフラ関係への融資において特に強みを発揮している。

4大銀行の中では、一番早く上場(IPO)をしており、国有銀行の中では革新的な動きをみせる銀行。民間企業であるアリババが設立した総合金融企業であるアント・ファイナンシャルと提携するなど、フィンテックの分野にも力を入れている。

中国工商銀行と同じくFSBによってグローバルなシステム上において重要な銀行として選出されている。

中国銀行

中国の4大銀行の1つで銀行業界4位の銀行。4大銀行の中では一番歴史が古く、設立当初は外国為替専門銀行として業務を行っており、その流れを組んでいるため、特に外国為替業務に強く、貿易決済業務においては中国国内最大手となっている。

国際送金、国際取引業務など国際的な法人業務に強く、中国企業の国際進出・国際事業に大きく貢献している銀行である。

この銀行も、FSBによるグローバルなシステム上において重要な銀行として選出されている。

中国農業銀行

中国の4大銀行の1つで銀行業界3位の銀行。名前から連想できるように農業支援を行うために設立された銀行。主に農村部での金融サービスの提供を担っており、その影響もあり不良債権を多く抱えていたが上場する際に政府からの資本注入を受けて処理した事によって4大銀行の中では一番遅かったが新規上場を果たす。

農村部の発展のための銀行としての役割を果たす為に、店舗数は中国の銀行の中でも最大の店舗数を誇っている。中国国内だけでなく海外にも支店を構えており、東京・ニューヨーク・ロンドンなど主要な国際都市には進出している。

この銀行を含め4大銀行はすべてFSBによってグローバルなシステム上において重要な銀行として選出されている

保険会社業界

中国の保険業界は豊富な人口を背景に高い売上を誇っており、生保業界などでは米国に次いで世界第2位の売上規模となっている。規模としては大きいが、国民1人あたりでみた売上は日本や米国の10分の1程度しかなく、依然として高い成長性が見込まれている。

外資における規制もある事から、外国の生命保険会社のシェアは7%程度しかなく、中国国内保険企業の勢力は保ったままである。

中国においては高齢化が進んでおり、今後ますます保険への需要は高まっていく事から生命保険・損害保険ともに高い成長性が続いていくと想定されている。

中国人寿保険

個人向け生命保険業務・団体向け生命保険業務のほか医療保険・傷害保険なども手掛ける保険企業であり、中国における保険業界の最大手企業である。豊富な保険料収入を背景に、機関投資家としても中国国内最大の機関投資家である。

中国の保険業界でのシェアは20%を占めており、中国No1の保険企業。主に生命保険販売が主力であり、売上の80%は生命保険であり、医療保険は15%で、傷害保険は2%程度である。

中国で一番最初に設立された当時は唯一の保険会社であり、台湾にある中国人寿保険は何の関係もない同名の別会社である。

中国平安保険

中国第2位の生命保険会社。生命保険のシェアは15%で業界2位、損害保険のシェアは21%で業界2位となっており、生命保円・損害保険ともに業界2位を確保している企業である。保険事業だけでなく、銀行業務・投資事業なども経営の柱としており、総合金融企業として君臨している。

中国では珍しく金融機関でありながら民間企業として誕生しており、設立当初は13人の社員からのスタートとなっています。そして、それが今では中国を代表する金融総合グループとなっており、従業員数150万人を抱えるマンモス企業です。

民間企業なのでフィンテックなどの最新の金融テクノロジーへの取り組みが速く、グループ企業には中国最大のオンライン診察企業や中国最大のデジタル資産管理プラットホーム企業などがあります。

中国人民財産保険

中国最大の損害保険企業であり、自動車保険や企業損害保険・賠償責任保険・農業保険などを手掛けており、損害保険のシェアは35%を占めており損害保険業界内では圧倒的な地位を保っている。

自動車の普及や責任問題意識の高まりなどによって損害保険需要が増えており、年々伸びている損害保険業界におけるリーディングカンパニー。

中国全土に1万4000件の営業所を抱えており、全国を網羅する広範囲な販売網を築いている。

証券業界

経済を支える動脈が銀行であるならば、市民の保障を支える骨格が保険会社であり、金融の未来を支える頭脳が証券会社です。

中国の方々は投資に意欲的な人が多いと言われています。しかしながら中国においては様々な規制が存在し、中国の方は基本的に海外への投資が出来ません。そのため、上海・深センと香港の間で決められた株式のみ相互取引が出来るストックコネクト制度を導入して、一部地域や一部の海外株式の取引が可能となっています。

上海証券取引所や香港証券取引所は世界でも有数の巨大取引所であり、取り扱っている株式の時価総額は世界の取引所の中でも多く、取り扱い株式の時価総額で世界3位(上海)と世界5位(香港)につけています。

中信証券 

長らく中国証券業界にて最大手に君臨している証券会社。中国最大の国有コングロマリットである中国中信集団(CITIC)傘下の証券会社。

株式や債券の引き受けなどの証券仲介・トレーディング・資産運用アドバイザー・投資銀行業務などを取扱っている。

中国A株市場において、増資・IPOの引受額のシェアは20%と業界トップ、債券引受額もシェア5%と業界トップ。名実共に証券業務において中国を代表する企業である。

海通証券

証券業界において営業収益・純利益共に業界2位の大手企業。中国の銀行業界で第6位の規模である交通銀行傘下の証券会社。

証券仲介・投資銀行業務・資産運用アドバイザー・機関投資家向け業務などを総合的に取り扱う。

中国全土に店舗網を持ち、省・直轄地・自治区などに340店舗の営業拠点を保有し、海外にも14か国に支店を展開している。

香港交易及結算所(香港証券取引所) 

香港証券取引所自体も上場しており、株式を購入する事が可能です。現物市場取引・デリバティブ・決済業務・市場データ管理などを運営している。

香港で事業を行っている企業だけでなく、中国企業も数多く上場しており、中国株に投資する際に活用する取引所。上海や深センの中国国内の取引所は基本的に中国人が投資する取引所であり、外国人(日本や欧米)は取引が制限されており、中国株を外国人が自由に取引できる場として香港証券取引所は重要な取引所である。

上海や深センの取引所とストックコネクト制度(相互取引)を行う事で、外国人(日本や欧米)が上海や深センの株式を一部売買する事が可能となった。また、中国人もストックコネクト制度を利用して香港市場の株式を一部売買する事が可能となっている。

まとめ

金融機関は国の重要な産業であり、経済を支える重要な使命を担っている事から中国の金融機関は国有企業が多いのですが、多くの金融機関が証券取引所に上場しており、国有企業と言えども経営状態は公開されており、比較的クリーンな運営を行っています。

上場するにあたって、国の指導の下で債務整理や不良債権処理を行っている企業も多く、国有企業の頃と較べると財務体質も改善しています。

金融機関はお金や経済を回すうえで無くてはならない存在であることから政府が支えていく業界であり、金融危機などがあれば政府の後押しで立て直すなどのバックアップも行われる最重要産業です。

中国経済を支える銀行・保険・証券の全ての業界において業界大手企業は上場しており、私達投資家は直接的に投資する事が可能となっています。

豊富な資金と豊富な人口を背景に、世界的にも巨大な金融機関が中国には存在しており、世界経済へも強い影響力を保っており、今後もますます発展していく中国を支える金融機関の存在感は更に大きくなっていく事になるでしょう。

   

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