中国株には日本株とは違った魅力的なメリットが沢山あります。
どんなメリットがあるのだろう?
では、順番にみていきましょうか
中国株に投資するメリットはこのようなものがあります。
- 人口が多い
- 経済成長の恩恵をうける
- 1人当たりのGDPが低い
- 世界を飲み込む中国
- 国家主導で経済政策、法律制定を打てる。
- 世界的な巨大IT企業の誕生
では、ひとつひとつ見ていきましょう。
人口が多い
中国は非常に人口が多い国です。そして、その豊富な人口を背景に経済成長を遂げてきました。
世界の人口ランキングをみてみると次のようになっています。
1位 中国 14億5000万人
2位 インド 14億人
3位 アメリカ 3億3000万人
4位 インドネシア 2億8000万人
5位 パキスタン 2億3000万人
中国とインドの人口が圧倒的に多いですよね。日本の人口が約1億人なので、中国は日本の14倍もの人口があります。この14億人という膨大な数の人々が一斉に消費活動を行うのだから、莫大な規模の経済効果が生まれます。
企業1つの売上をみても、人口が多いほど有利になります。日本で100円の商品が、中国で10分の1の10円という破格の値段で販売していても、国民全員が等しくこの商品を買った場合の売上高は、日本だと100億円ですが、中国では140億円となり、価格が10分の1になっていても、売上は圧倒的に中国の方が多くなります。
人口が多いという事は、経済規模を考える上で非常に有利に働きます。数が多ければ多いほど相乗効果が発揮されるのです。
中国以外にもインドも人口が多いのですが、日本からインドへの株式投資は現時点ではほとんど出来ません。米国市場のADRにインド企業が上場していますが、ほんの数社ていどなので、中国企業のようにたくさんの選択肢から選ぶことが出来ないです。
中国は豊富な人口を有しており、日本から直接中国株を買える環境にあるため、気軽に投資が出来る国となっています。
経済成長の恩恵を受ける
中国株に投資をする事で、中国の経済成長の恩恵をストレートに受ける事が出来ます。
中国は世界的には高い経済成長を続けている国です。中国と日本と米国の経済成長率を比較してみると違いはハッキリと分かります。
経済成長率 | 中国 | 米国 | 日本 |
---|---|---|---|
2012年 | 7.85% | 2.28% | 1.38% |
2013年 | 7.77% | 1.84% | 2.01% |
2014年 | 7.39% | 2.29% | 0.30% |
2015年 | 7.02% | 2.71% | 1.56% |
2016年 | 6.85% | 1.67% | 0.75% |
2017年 | 6.95% | 2.26% | 1.68% |
2018年 | 6.75% | 2.92% | 0.58% |
2019年 | 5.95% | 2.29% | -0.24% |
2020年 | 2.24% | -3.41% | -4.50% |
2021年 | 8.08% | 5.68% | 1.62% |
中国の成長率高い~
日本は低成長ですよね
全然GDP(国内総生産)の成長率が違いますよね。日本と比較すれば中国の圧勝なのが当然だったとしても、世界経済の中心であるアメリカの経済成長率と比較しても、中国の方が圧倒的に成長性が高いですよね。
経済が成長しており、経済規模が拡大していくのであれば、当然ながら中国で経済活動をしている中国企業の業績は拡大していく事になります。
私達が中国株に投資をしておけば、自然と中国経済の恩恵を受ける事が出来るのです。
一人当たりのGDPが低い
中国は人口も多いのでGDP(国民総生産)も非常に大きくなっています。世界最大のGDPを誇っているのは世界最大の覇権国家である米国なのですが、その次が中国です。私達の日本は第3位となっています。
今は2位の中国ですが、2030年頃には米国を抜いて世界最大のGDPとなると予測されています。
数年後には世界最大の経済大国となる中国ですが、なぜ経済成長が続いていくのかというと、それは豊富な人口と1人当たりのGDPが低いからです。
では、日本と米国と中国の1人当たりのGDPを比較してみましょう。
米国 6万9231ドル
日本 3万9339ドル
中国 1万2358ドル
世界最大の経済大国である米国はやはり1人当たりのGDPが非常に高いです。人口も3億人と多く、1人当たりのGDPも高く、経済成長が続いているので、米国は安定した成長を続けています。
一方で中国は1人当たりのGDOがまだまだ低いです。
国全体のGDPが米国に次いで世界第2位にも関わらず、1人当たりのGDPは低く、1人当たりのGDPは世界63位と先進国と比べると低位になります。
中国は、いまだに発展途上国なのです。
上海や北京などの都市部では先進国と肩を並べるぐらいの発展をしています。場合によっては先進国を上回るIT化が進んでいる場所もあります。しかしながら、都市部から離れた農村部などではまだまだ開発が進んでおらず、所得も低いです。
中国では都市部と郊外の格差が激しく、先進国に追いつている部分もあれば、全く追いついていない地域もあり、郊外などでは発展途上国と変わらない水準の経済レベルです。
その地域などが都市部に引っ張られていき、徐々に経済力を付けていくと推測されています。今は、発展途上国でもいずれは先進国の仲間入りをしていく事になると思われます。
世界経済に大きな影響を与える経済大国になっている中国ですが、実は1人当たりのGDPは低く、発展途上国と言える段階であり、まだまだ伸びる余地が充分にある国なのです。
1人当たりのGDPが少し増えるだけでも、人口が多い中国はその分だけ国全体のGDPが非常に大きく増えます。発展途上国の中国が先進国へと向かって行く事でドンドンと経済活動は広がり、GDPは拡大していくのです。
中国株の投資をしておけば、それだけで中国の成長の果実を受取る事が出来ます。
世界を飲み込む中国
経済成長を続けている中国ですが、その原動力は何か?
中国の経済成長を支えている原動力の1つに次々と世界の企業を飲み込んでいく中国企業の貪欲さがあります。
世界の工場として、世界的な企業の生産拠点を次々と誘致した中国ですが、誘致する際に税金や土地取得の優遇処置を行う見返りに進出企業の技術や知識の移転を行う事がありました。
これにより、徐々に技術力を身に付けて新しい技術を開発する能力を手に入れています。
昔は、低レベルで安価な商品の代名詞として使われていた「メイド・イン・チャイナ」という言葉ですが、今では充分な品質を保てるようになっており、工業製品だけでなく農産物も中国製が世界を席巻しています。
日本もバブル期の成長以前は欧米の商品をモノマネするだけの低レベルな商品ばかりを作っており「メイド・イン・ジャパン」は安価で低品質な商品の代名詞でしたが、コツコツと技術力を高めていったことで「メイド・イン・ジャパン」は高品質の代名詞へと変貌しました。
今の中国は、昔の日本の商品の品質が向上して欧米の評価が変化したように、いずれは中国製品が世界を席巻する日が来ることになるでしょう。
すでに中国には世界に通用するような巨大企業が次々と誕生しています。
昔は、弱小だった企業が巨大企業を飲み込んで成長していく事もあります。世界最大のパソコンメーカーだった米国のIBMのパソコン部門を中国のレノボが買収して、一気に世界レベルの企業へと拡大しました。
日本のメーカーも次々に中国企業に飲み込まれています。東芝や三洋電機といった日本を代表する白物家電ブランドは中国に買収されています。日立、富士通、NECのパソコン部門も中国に買収されており、日本のお家芸であった家電やパソコンなどはすでに中国に飲み込まれています。
次々と世界中の企業を飲み込んでいき、技術と知識とブランドを取り込んでいる中国。
「19世紀は英国、20世紀は米国、21世紀は中国だ」という経済学者がいるように、いずれは中国ブランドが世界上位に君臨していく事になっていくでしょう。
国家主導で経済政策、法律制定を打てる
中国が急速に経済成長をしていく事が出来た理由の1つに国家主導で経済政策や法整備が出来るという事があります。
日本では、国民主導の政治が行われており、政策等は政治家が決めるのですが、その政治家を選ぶのは私達国民であり、国民の意思や意見が間接的に国家運営に反映される形となっています。
中国では、国民の意思や意見よりも国家の権限が強い政治体制となっています。
国民の権利や人権という面からすると、こういった政治体制は非常に困るのですが、国家の権限が強いということは、国家主体で政治・経済・法律等の運営を行えるという事です。
国や政権中枢部の意思や意見をダイレクトに政策に反映する事が出来る事から、スピーディな経済対策や経済施策を打つことが出来ます。
これは、先進国にはない強みであり、国家主導によって経済を伸ばしていく事が出来ます。
世界的な巨大IT企業の誕生
中国が国家主導で政治・経済を進めてきた結果、世界に通用する巨大なIT企業が誕生しました。
中国は個人の意見が自由になる事を制限しており、国家への批判に繋がらないように、インターネットの規制を行っています。それゆえ欧米のIT企業を排除するような形となっており、それが中国独自のIT企業が誕生するきっかけとなっており、豊富な人口と経済規模を活かして中国独自の巨大IT企業が幾つも出来ています。
アリババやテンセント、バイトダンスなどの中国企業は、すでに世界規模の巨大企業となっており、世界的にも大きな影響を与えています。
Tik Tok(ティックトック)というアプリを皆さんもご存知だと思います。15秒~30秒ぐらいのショートムービーを投稿できるSNSアプリです。
世界的に普及しており、多くの国の人々に多大な影響を与えています。
このアプリを開発・運営しているのがバイトダンスという中国企業です。
アマゾンの中国版であるアリババ、フェイスブックの中国版であるテンセントなど、中国企業でありながら本家米国のIT企業と肩を並べるぐらいの規模に成長しているIT企業があります。
「インターネットを制する者が世界を制する」とも言われています。
中国では政府の主導により、様々な事を素早く実施することが可能であり、ITやAIの社会検証テストなどをいち早く実施することが出来ます。
スマートシティなどの国家とITやAIが結びついたシステムを国家主導で導入することが出来るのが中国の強みです。
より多くのデータを、いち早く集める事がIT企業を大きくするために必要なエネルギーです。
この分野においては、資本主義社会よりも共産主義社会の方がスムーズに導入することが出来る為、今後のIT社会においては中国がリードしていく事になると可能性が高いです。
まとめ
このように、中国には他国にはない様々な強みがあります。
人口が多い
経済成長の恩恵をうける
1人当たりのGDPが低い
世界を飲み込む中国
国家主導で経済政策、法律制定を打てる。
世界的な巨大IT企業の誕生
そして、これらの強みをいかしていくことで更なる経済成長が見込まれます。
中国株に投資をするという事は、中国のこれらのメリットに乗っかる事であり、中国の成長の恩恵にあずかる事が出来るという事になります。
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